バランス。

このところ、調子づいて毎日綴っております(タイトルは日記なので、当然なのですが…)。


ありがたいことに。
折に触れ、えぜこのお客様だった方々から温かいお便りなどをいただき。


ああ。
あの人も。
この人も。
えぜこで過ごしたその方々とのひと時と風景に思いを馳せ。


みんな。
みんな、日々を紡いで生きていはるのだなあ、と。
この同じ空の下で。


などと。
ちょっとモディリアニ風に。
センチメンタルな思いにふけるのでありました。
ふふ。


でも。
本当に、ありがたいことです。


ということで、日記に近付きつつある、雑記でゴザイマス。


過日。
楽しみにしている「大人になったら、着たい服・春夏」をぱらぱら、と


大好きなガラス作家さんの辻和美さん(→http://www.factory-zoomer.com/)も載っていらっしゃいました。
一度、やまほんさん(→http://www.gallery-yamahon.com/)からお誘いいただき、宴席をご一緒させていただいて。


それはそれは素敵な方でした。


とても繊細だけど、ぶれない頑丈さ。


彼女の作る作品そのものの素敵な方でした。


ガラスって繊細なイメージなのですが。


辻さんのガラスはちょっと、違う、なあと。


夏だけなく、冬でもガンガン使えちゃう。


私も愛用している「365」というシリーズがあるのですが。
まさしく、その通りで。


実際、私も毎日使っております。
えぜこでも、ミルクを入れたり、茶団子をお出ししたりで使わせていただいていました。


出町柳のカフェ工船さんは、彼女のグラスに珈琲を点ててはります。


何でも受け入れてくる、余地と、広さ、そして安心感、信頼感、がある。


実際、辻さんの着こなしも素敵で。
私の好きなギャルソンやn100も、素敵に着こなしていらっしゃいます。


最初のほうのページで、持っていらっしゃるシナのマルシェバッグも御揃いで。


そういえば。
宴席の折に、持って行ったhomspunのバッグ。
とてもお気に入りで、クタクタなのですが。


「私もこれ、持ってるよ〜。いいよね、これ。なんだか嬉しいね」とおっしゃってくれたっけ。


ミウスの御揃いの竜安寺ワンピースを着こなしておられる方。
nooyの素敵な服をさらりと着こなしておられる方。
ミナ・ペルホネンの皆川さんの奥様もさすがの着こなしだし。
少しずつしか買えませんが、大好きなアーツ&サイエンスを素敵に着こなしている方。


‘40歳からのおしゃれ進行形‘


というコンセプトも通り。
プラダハリー・ウィンストン、ダニエラ・グレジス、マルニ、ヴィトンなど。


ちょっと思いきらないと買えないようなブランドも載っていますが。


それが、嫌みなく。
というか、さらりとさりげなく力みなく、身につけている感じがまた素敵で。


私はデパートという場所は今まで苦手でした(食料品売り場は除いて)。
とくにハイブランドなどは、あまりそういうものは自分にはそぐわないなあ、と。
気後れしてしまい、苦手意識もありましたが。


でも、なるほど。
そういうブランドにはそれがそれである所以があるのだなあ、と。
やはりいいものはいいのだから、少しずつのぞいてみようかしらと、興味をもってみたり。


ミナ・ペルホネン。
オムニゴッドやキャピタル。
セントジェームスにフライターグ。
homspun。
ドーサ。
オールドマンズテイラー。
昨日綴った、平岡さんやベルレッタの帽子など。


つまるところ、私の好きなものも満載なのですが(笑)。


「へえ、こんな組み合わせも素敵!」
「なるほど、じゃあ、あのワンピースにあのシャツをあわせてみようかなあ」


などなど。
購買意欲というより。
何と言いますか。
今ある自分の手持ちで新たな愉しみを発見や勉強もできるような。


そんな素敵な愉しい本です。


みなさん、本当に素敵です。


中でも滝本玲子さんという方、素敵でしたねえ。


色のチョイスや合わせ方。
重ね着の仕方。
ワンピースをワンピースととらえず、自由に愉しむ。
さりげないアクセサリー。


「女っぽい服装が苦手。でも、ハードなものばかりもイヤ。自分らしい組み合わせを考えるのが楽しくて」


「個性的であることを目指しているわけではない。いかに自分のバランスで着こなすか」


など。
そういうところも相通じるものを勝手に感じて見入ってしまいました。


ご自分に似合うものがなにか。
好きなものが何か。
決して凝り固まるというのでなく、自由に愉しむ。


他の誰でもなく、私が、在る。
無理なく。
でも、凛と。
その人仕様で、在る。


いろいろな方のおしゃれを通して、改めて生き方まで学べてしまう。


それは、きっと。
その人たちの今まで生きてこられた中で培ってこられた価値観や在り様によるところなのでしょう。


こんな素敵な人たちが、たくさん、たくさん、いはるんやなあ、と。


思わず、「ほうーっ」とため息をついてしまう。


そして。
なんだか自分や、自分のバランスを改めて確認できる。


すると、ふいに、不思議な元気が湧いてくる。


そんな1冊です。

滝本さんは東京でカフェを経営されているそう。
いつか、行ってみたい、です。