近所に行くように。

平日、連休明けの二連休。


旅は日々の連なりだから。


愛用のポスタルコリュックに
下着とお財布と少ない化粧道具。


じゃらんの旅はこんな時に便利なのだぞう。



はい。


五島列島福江島に到着〜。


凄いぞ、ヒコーキ。
3時間もかかってないやんか〜。
ほんまに五島か?
淡路島ちゃうか?


むかーし、むかし。
王道の三浦、遠藤文学にハマりし思春期。


私は踏んじゃった方だな…と隠れキリシタンにシンパシー。


お役人が来て、しばしば踏んでは転び
ドス黒く歪んだ気持ちで、納戸神に手を合わせ。


殉教するには中途半端な信仰心と、生への執着を持ちながら果てた。


うーむ。
あんまり今と変わらんなあ…。
前世より、ちいとは成長していたいのだが。




海辺の坂を登って在る水ノ浦教会。
別棟ではシスターがお昼の支度をされている模様。
そうめんか何かをザルに上げる音がした。


素朴なステンドグラスが照らす教会内はシンとして。
ケロッピや花柄のカバーのついた聖書が並んでいる。


ご飯を食べ、排泄をし、眠り。
その合間に散りばめられた悲喜交々。
きっとそれは今も昔も
クリスチャンも
キリシタン
仏教徒
それ以外の人も、変わらない営み。


あちこちで見かけた五島を世界遺産に登録を、のフレーズ。


そんなもん…なんぼのもんなんじゃろか。


そんなことになったら、50キロでゆるゆる走るような島の人々のペースが乱されそう。
今ここにある素敵な日々それだけではあかんのかなあ。


この水ノ浦と三井楽の集落は翌日も訪れた。
海辺のキリシタン墓の丘に車を走らせ
地元のおばちゃんが教えてくれた五島芋のおやつを食べて
ぼんやり、するだけ。


ピチピチの五島の野菜と焼酎をリュックに背負い
寿司屋で破格の握りを堪能したらば、はい伊丹。


二連休では勿体無い気もするけど
仕事で新米な今の私には、これくらいが丁度いいみたい。
あんまり長いと意識まで遠のくからさー。
ぶきっちょなのね〜。


次なる二連休の際は…
憧れの秋野不矩美術館かなあ。
伊丹十三記念館も捨てがたい。


最後に
↓最近の乱読、あれやこれ。

センス・オブ・ワンダーを探して ?生命のささやきに耳を澄ます?

センス・オブ・ワンダーを探して ?生命のささやきに耳を澄ます?

久しぶりに私も“せいめいのれきし”を読み返した。


ちひろさん 2 (A.L.C.DX)

ちひろさん 2 (A.L.C.DX)

ショムニってこの方が書いたんだー。
へえー。


偏愛ムラタ美術館 発掘篇

偏愛ムラタ美術館 発掘篇

この方の作品も感覚も好きだなあ。
お茶飲みながら、いろんな話がしてみたい。
水越松雲さんの作品、京都にあるのかー。


バスを待って

バスを待って

スバらしきバス

スバらしきバス

この度、バス通勤を始めたので。
バスは愉し。

マグニチュードに、コウノトリ。

先日、職場から研修に参加させてもらった。


在宅ケアとホスピスケアの学会。


こじんまりだけど、なかなか興味深かった。


中でも、認知症ケアは熱かった。

ユマニチュード入門

ユマニチュード入門

フランス発のユマニチュードケア。
認知症ケアとのことだけど、万能スキルな気がする。
対人関係の基本というか。
普通の読みものとしてもいいなあ。


その場で即買いした。
それにしてもユマニチュードって…。
なかなか覚えられず、マグニチュードと変換。


完全図解 新しい認知症ケア 医療編 (介護ライブラリー)

完全図解 新しい認知症ケア 医療編 (介護ライブラリー)

復職する時に、この先生のクリニックの求人も調べた。
変わり者っぽかったのだけど、この本が分かり易かったから。


実際は


今働いてるクリニックの院長と同じく好ましい変わり者だった(笑)

ただ、このコウノメソッドは静かに浸透してるみたいだ。
メインの治療は保険適用外もあるが奏功してる方が実際にいる。
そのうち保険がきくといいのに。


メインの薬…でもないが、は米ぬか由来だから害はない。
使い方次第ではBPSDを増悪させがちなメマリーやアリセプトなどの匙加減が絶妙で、興味深い。


なかなか面白いコウノトリ…いや、コウノメソッド。

ユマニチュードにコウノメソッド、


シンプル ・ イズ ・ザ・ベスト。
そう。
シンプルなんだ、何事も。

サヴタージ。

或る日。


思いたち、家具屋に出掛ける。

ぼんやり腰掛けて、本が読める椅子。
もし買うなら行ってみたいと思っていた憧れの家具屋さん。


「ああ、ここかなあ」
角を曲がろうとしたら

「こんにちは、カフェですか?ちょっと今、お待たせをしています」
ガードマンさん風な女性が一息に声をかけてきた。


「え?カフェ?…いや…、椅子を見に…」


「あ、ではこちらからどうぞ」


まさかのガードマンさん登場。


ふと横を見やる。
カフェは満席で沢山のヒトが並んでいる。


「ふーん。カフェもしてるのかあ…」
ちょっと、どきまぎしてお店に入る。


いくつか試してから、何気に店員さんに聞いてみる。
素材も作りも良いのだが、値段はちょっと高めに感じた。


「お買い求めですと、モノにもよりますが2、3ヶ月待ちです」
おしゃれな男性スタッフがサクッと応える。


気が遠のいた。


「私、それまで生きてるかなあ」


今までの買い物では、そんな風には思ったことなどなかった。
愛用中の靴は注文後、一年してから届いたくらいだのに。


違う。


違うなあ。
この小骨のつっかえた感触は、そんなこととは違うんだ。


おしゃれな男性スタッフはそれ以上は何も言わずに、自分の仕事に戻る。
発注作業で忙しいようだ。


「どうもお邪魔しました」


ぼんやり歩いて、帰りしなたまにのぞく雑貨屋さんへ。
そして、ふらりと隣のアンティーク家具屋に寄った。


いつも気にはなっていたのだけど、なんか入れないままだった。
その日はスーッと入っていった。


そこにはシンプルな椅子。
一見、何の変哲もない感じなんだけど


きれいだなあと思った。


店員さんに声かけして腰掛けた。


まあ…。


うっとりした私に店員さんが話す。


昨日入荷してきたという、古いウェグナーのだそうだ。
ゲタマ社の昔のスプリングのタイプ。
ちょうど、デンマークの家庭から二脚出たそうだ。


手すりは飴色で、傷もまたいい感触。


二脚とも大事に使われていたみたいだ。


「どんな人が使ってたんだろう」


今、手許にあるアンティークに出会った時、決まってそういうことを感じた。


「これは呼ばれたなあ…」ぼんやり感じた。


気づいたら、店員さんも一生懸命に二脚を迷っている。
2人で座り比べをしたり、明るい所へ出してみたり。
まるで自分の買い物みたく真剣だ。


そうして、一つを決めた。


手続き中に気づいたお店の名前に、手が止まる。


私のお気に入りの棚を求めた店だった。


その棚はイギリスの古いもの。


もう10年以上前に、当時暮らした人が私に買ってくれた。


私は看護学生で、彼はまだ社会人二年目。
古い木造アパートの神田川みたいな暮らしだった。


その家具屋さんは当時奈良にあって、たまに訪れた地ビール屋さんの並びにあった。


その日も2人して地ビールを飲み、ふらりと立ち寄った。


可愛らしいブルーグレーの花を掘ってある棚。
私は珍しく離れられなくなってしまった。


そんな私にボーナスをはたいて彼が買ってくれたのだった。


その家具屋さんは地ビール屋さんと同じく、いつのまにかその場所からなくなった。


彼とも私の大愚で離れてしまった。


「はあ、そうでしたかあ。あの家具屋さん…」


ちょっと目頭があつうなった。


再び、ちょっと気が遠のいた。


JA-BOSSA

JA-BOSSA

その日、雨宿りでふらりと入った古本屋にて。
秩父タクシードライバーさんだそうだ。


なんなんじゃ、この声は!


こう、何ていうか
何がどうなれば、こうなるんだろうか。


それにしても、タクシーサヴタージって。


イムリーすぎるなあ。

梅仕事、時々、読書。

今年も、紀州から梅が届いた。


箱を開けたら、ぷわ〜んと。


大きい、小さい、中くらい。
ほんのり紅ホッペの粒がぎっしりと。


ああ、いい香りだなー。


これを採って、箱に詰めてくださった相手を想う。
私の心にいつもいてくれる、大切な大切な人たちだ。


ありがたいことだなあ。


瓶を洗ってベランダに干す。
梅は一つ一つ、洗ってザルに並べる。
梅の肌の産毛は、ほんとに気持ちいい。
年に一回の感触を愉しむ。


梅酒は今年はお休みにして…。
シロップと梅干しにしようかな。
あ、今年は黒糖を混ぜてみようか。


そんな合間に本を読む。


あ、コーヒー、飲もうかな。


今回送ってもらった豆は、グァテマラとモカ


モカは酸っぱいというイメージがあった。
だから、すすんでは飲まなかった。
それが先月、ダイドコ帖のしげさんのモカを飲み、開眼。


そういや、彼の人もモカが好きやったなあ。


などと、柄にもなく想いながら挽くのもまた良し。


さて、お湯が沸く間、ちょっと本でも。

生まれた時からアルデンテ

生まれた時からアルデンテ

アイドル本みたいな表紙だが。
ちまちま、テラテラしてねえんだー。
どことなく昭和な、高架下な雰囲気。
…の中に、あのノマの実食レポートが。

なかなか、愉しい。


忘れられたワルツ

忘れられたワルツ

絲山さん、やっぱり好きなんだ。
ベタベタしてないし、サラサラもしてないの。


「なあ、俺らは生かされてるんやな。じいちゃんが言ってたことが今はよう分かる」
いつも興味深い話をされるタトゥーの患者さんを何か思い出した。


バスを待って

バスを待って

『深刻ぶっちゃいけないよ』かあ。
そうねえ。
そうだわねえ。
ははは。


じいちゃんさま

じいちゃんさま

あー、たまらん。
この感じ、たまらんな。
訪問の仕事をするとこういうもんに弱くなる。


テリーヌブック

テリーヌブック

美味しいコーヒーはもちろん。
ワインにこんなんがあるお店だったらいいなあ。
昼に夜に。
独りでふらーっと入れる夜光虫な店。
ただいま、性懲りも無く構想(妄想?)温め中。


おっ、と。
お湯が湧きました。

さ、コーヒー、コーヒー。

インドみたいだ。

今朝、人が行き倒れていた。


人が行き交う、勤務先の駐輪場の片隅に。


おじさんの顔、いい顔をしていた。
良かったのか、分からんけど、苦しんだ感じはなかった。


クリニックの先生が死亡確認をしてくれた。


訪問から帰ったら、そこには自転車が置いてあった。
そんなこと、まるで何もなかったみたいに。


思わず心で手を合わせ、立ち尽くした。


この街は、行き倒れ、喧嘩の殺傷が日常茶飯事。
人情深い一面もある。


きっとそういうことは表裏一体なんだろう。
生きること、死ぬことみたいに。


なんか、インドみたいに混沌とした街だ。
でも、そういうことなんだろう、生きるって。


大層なことでも
軽々しいことでもなくて


Long Good- bye

Long Good- bye

マキさん、やっぱり、カッコいいよなあ。


今の看取りの仕事も続けながら

浅川さんや真理子さんを聴きながら
本が読め
コーヒーが飲めて
ぼんやりできる

夜光虫みたいな場所を


なーんて、ぼんやり考える今日この頃。

テーマは、孤独。

ある夜。


今宵は年に一度のクアトロツアー。


誰のって?


浜田真理子さんな〜り〜。


曲の途中に「一緒に歌う?」とくりゃあ、

会場一同「こんなオンナに 誰がした〜あ〜」の大合唱!

真理子さん、すかさず「知らんがな〜」

どっ、と笑いが起きる。


いいな、いいな。
ノビノビ、艶やか〜。


ツアーのリズムがつく頃なのかなあ。
梅田クアトロはいつもいいんだ〜。


今回はカバーも含めたライブアルバムのツアー。

あがた森魚さん.浅川マキさんに、素直にシビれる。
真理子さんの「夜が明けたら」がまた、かっこいい。


もちろん、真理子さんオリジナルソングも。
これがねえ、また…。
ちょいとほろっときたりするんだから。


あー、もう、いちいちぐっときちゃう。
http://hamadamariko.eplus2.jp/s/article/396157270.html


それにしても、真理子さん。
かっこいいし、なんてチャーミングなんだろ。


惚れちゃうなあ。
あっという間の2時間。

アンコールのビヨンド。
昔はすーっと聴いていたけど。
今は、湖面に広がる波紋みたく沁みてくる。


久しぶりに知人にも再会。
元気な顔を見て
何だか過ぎ行く時間を感じ

二杯目に引っ掛けたハイボールにほわんとしながら
馴染みの立ち食いウドン屋に寄り

去年とはちょいと違う、今年のクアトロ。


『私も孤独です。
でもさみしきはないのです。
この違い、分かるかなあ。
分かんねえだろうなあ。
って古いですね。いつも』浜田真理子

今回のライブツアーのタイトルは孤独。


今なら
今だから
分かるんだろうか。

ブックカバーに伊丹さん、有馬富士に子どもの手。

ぽっかり空いた休日。


ベランダでオムライスをぼんやり食べながら
離陸してく飛行機を追う。


天気いいなあ。


あ、そうだ、あそこ…。


思いたって、ゴソゴソと出かける。


ノンビリした車窓の風景。
やはり、こちらは緑が眩しいな。


駅に着いて、バス停へ。


あら

バスが日に三本ですか。
一時間後…。


雑誌の切り抜きを眺める。
うーむ。
…歩けそうくないかい?


結果として。
小さいながら、山一つ越えなければならなかった。
山の名を有馬富士といふ。


往復一時間ちょい。


が、山のてっぺんにある公園では何やら催しをしておった。


ということで、黒豆アイスを食べて休憩。
いつもなら食べないコーンをかじってたら
「オカアタ!」
と、小さなお子様が足にしがみついてきた。


しばし、見つめ合う2人。


本物のオカアタ…お母さんが駆け寄る。
小さな手の、むきゅっの感じ。

ありがとう、ちびっこ。


さて。

今日の目的地、バーンシェルフさん。

ディスプレイが良かったなあ。


本と、ブックカバーを買う。



ブックカバー。
本は好きなんだけど、買ったことはなかった。

この刺繍がやたらと気になってしまって。
るきさんみたいだからかなあ…。

気づいたら同じ作家さんのポストカードも買っていた。



伊丹さんて、やっぱり凄いや!
今度 、バスで松山の記念館に行ってみよう。