ハテルマ

黒糖が、好きだ。

子どもの頃は、駄菓子やで“ふがし”ばかり買っていた。


黒糖といっても、きびの汁を煮詰めるだけの純黒糖というのは今では中々珍しい。


ベトナムメコンデルタの製糖工場は、この方法だった。
男の子が味見にとくれた砂糖は、その子の手の汗のしょっぱい味もあったが、じんわり甘かった。
でも、どこかさらりとしていて、暑さが少し和らいだ感じもした。

大きな釜に大きな木べらでとことん煮詰める。
こんなシンプルな製法は、大規模では無理なのだろう。

沖縄もいろいろな島で、きびが栽培されている。
私もいろいろと食べてきたのだが、この波照間の黒糖が一番好きだ。
製法も、シンプルでもちろん純黒糖。
素朴な味わいはメコンデルタの味にも似ている。


味もそうだが、この島の風土が好きなのかもしれない。
その土地のものはその土地で味わうのが一番だが、これは別。


チーズケーキを焼くたびに、この黒糖をひとくち含む。
それだけで、ちょっとした旅気分。


ということで、みなさまにもご賞味していただけるよう、小分けにしてみました。

ゴーヤーといためたり、豚肉の煮込みにも。
ミルクにいれたり、泡盛にいれるだけでも十分、ハテルマ

よろしかったら、この美味しさ、分かち合いませんか。

 
↓海水浴嫌いの私ですが、思わず入ってしまいました。