2015-02-15 日々。 或る日。 その人のお腹はガンが悪さをしてパンパンだ。 「おとーさん。今日はどない?」 「うん。最高!」 「最高かー」 「いつもおかーちゃんがいてくれるし、こうやって毎日カンゴフさんが来てくれる」 そうして、笑う。 私も、笑う。 出会って二カ月。 寝てるような顔をして旅立っていかれた。 在宅での看取りは寝てるような穏やかな顔が多い。 最後に触れた時の皮膚や血管の感触を確かめて その手でカリカリとミルで豆をひいてコクンと飲んで 「今日はどない?」とまた始まる日々。 浜松は遠州鉄道の車窓から。