デート

昔。
まだ、弟が赤ちゃんだったころ。

母が「よっくん←弟の名、にはナイショね」と買い物帰りにケーキを食べさせてくれたりしたことがたまにあった。
弟が生まれて、母は弟に手を取られる。
ちょっと、弟に嫉妬した。
でも、母はナイショといっては、特別な時間をとってくれていたのを覚えている。
ナイショといっても、幼い弟にはわからないのだが。
ナイショの響きがなんとも。


えぜこにも、そんな親子連れのデートの方が来てくれる。
一緒に絵本を読んだり、お話をしたり。
ゆっくりと過ごしてくださる。
そんなお子さんの表情はとても嬉しそうなのだ。

お母さんをひとりじめできる束の間の時間。
帰ったら、またオニイチャンなりオネエチャンになるから。
今だけ、ワタシだけのお母さん。

大切な時間。



お庭のキンモクセイがいい香り。