つながる。
彼女と出会ったのは学生のとき、だった。
美術科の彼女はとても雰囲気のある人で。
華美でないけれど、なんだかステキで。
何をしていても。
迷っていても。
いつでも自分というものがきちんとある。
存在するだけで、なんか、いい。
そんな人だ。
そんな彼女を好きになる異性も多く。
よく相談にのったものだ。
でも。
そんじょそこらの男性ではもったいないなあと。
私の方が彼女のことを理解している。
そんな風に思ったりして。
別にサッフォーでも何でもないのだけどれど。
彼女のように生きてみたいなあといつも思っていたのだった。
大学卒業後。
あっけなく、音信がふつっと途絶えた。
でも。
ずうっと会いたくて。
そしたら。
会えたのだ。
えぜこのお客さまのつながりで。
久しぶりの再会。
フシギなことに、境遇も似ていて。
お互い、励ましあったり。
この春。
彼女はちょっと遠くに行ってしまう。
彼女らしい新しい生活が始まるのだ。
そんなに頻繁に会えるわけではないけど。
お互い頑張っているのだな。
そんな風にココロのどこかでつながっている人がいる。
それってシアワセなこと、ですね。